テキスト1985
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すすだげあざみつるばな本州から九州の山地の疎林や岩石地によくはえている皐月梅の一枝を花瓶K−つつして、濃い紫の鉄線をそえてみるとその白さがますますひき立ってくる。野比でみかけるものは枝が細くしなやかで、美しい曲線をえがいて垂れ下がっている。いけ花としての扱いも下垂型をえらび、季節の花をとりあわせてあっさりした自然味が感じられるように使われる。生花としても垂体副流しにいけられるのがこの花の特徴を表現しやすい。一川にはなるべく枝先が軽やかで大きく弧をえがいたものをえらぷ。校は中空で折れやすいのでなるべくそのままの姿で使えるものを使い、撰めるにしても慎直に扱ってほしい。乙の花の美しさをひき山すためには一都挿しより二祁挿しの方が良い。作例には濃い紫の鉄線を使ってみた。鉄線は水防げの良い草花だがぷ倍されたときにそえられた支柱をはずして使う。代りに二股になった古枝を真、一凶に形どり、それに鉄線の辛をからませて使う。二重切を使う場合上が垂体にいけられる枝物の場介約束通り下に草花を配置しても形がよいが両立する校物は上段には向いていない。作花で皐月栴にとりあわせる草花は私の好みでは紫の鉄線や濃紅色の繭の花が好きなのだがいずれにしても五月、或いは六月に向然な開花期を迎えるものがよい。他に二瓶飾りとして筒に皐月梅、水盤に社若も清々しくてよい。花材皐凡栴(八重咲)紫鉄線花探煤竹二重切り筒(さっきばい)皐月梅7

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