テキスト1985
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はなしようぶ花器染付水盤笥がのび上がってはがれ落ちかかった竹の皮の聞から若々しい幹の緑がのぞいている。去年の笥はもうしっかり締まって上の方で大きく枝をひろげ空をさえぎっている。笥と去年の竹は地下茎でつながっている。そしてもっと年数をへた竹ともつながっている。一本の竹が枯れても地下茎でつながった竹の家族は、家族としての生命が永久にとだえることはないそうである。今年の華道京展ではテlマになっていた竹を主題に出品したが同じ竹を使って小さくいけなおしてみた。色彩、花型ともに大変シンプルないけ花でとりあわせも変っている。生花では固い直線的な花菖蒲の葉も竹の横にそえてみるとやわらかさが感じられる。端午の節句にとんないけ花も変っていていいように出う。前期展の二作は全く対照的で右側の西田慶永は純日本的で木瓜の燃えるような強い赤を主材とし白根葵の淡紅色がよくきいている。左側川端慶蹟はオンシジュlムの黄色をグリーンカラーをパックに際立った美しさを感じさせる。和風と洋風といった感じだがこ作並ぶと見事な調和を見せ当流らしい配色である。後期展では右側桑原和則の里桜生花。丁寧ないけ方で留を左側の桑原機子の桜の盛花にさしのべている。今回の華道京展は代表者だけは、か竹4をテlマにいけるζとになっていた。私は青竹を十二本直立させ紅白の木瓜をあしらってみた。根元に黒海芋を配した厚みのあるいけ花となった。花材リ竹黒海芋木瓜(紅白)花器U淡緑彩水盤花菖蒲3オコ円竹9

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