テキスト1985
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ぷんだんさつまるν時折使われるのは文人調の盛物テヤオズあんボザザボンの主産地は九州だが、乙の有国(和歌山県)のザボンはそれより一廻り大きい。直径が初センチ近くあって伐いレモン色の美しい肌の色をしている。文旦ともよばれるが、それは江戸時代陵跡中に漂流してきた謝文日一が持ってきた和子が育てられ、九州で普及したものであるといわれている。いけ花として使われる乙とは殆どないが、それは実が大きすぎるので枝什のままいける乙とができない上に、花も葉も水揚げが悪いからであぐらいのものであるが、乙の、ザボンほど大きいと文人調に扱うにも不向きなようである。だが乙の文人調に不向きな大きさとその肌の鮮やかさは得難いものである。そζで考えられるのは、その色形を小品花のパックとしてみる乙とである。作例ではチューリップの小型のものを四木小さな黒い花瓶に挿してザボンの前に飾ってみたのだが以った通り花の色が生き生きして見える。写真ではチューリップをザボンの前に置いたので花が大きく見えるが、実際にはザボンに圧倒されたようで大変可愛らしく感じられるとりあわせである。どうしてとんなに大きなザボンができるのか私にはまく分からないが珍しいので山下慶淑さんが送ってきて下さったものである。京都新聞連載の。花どころ味どころ。ももう四十凶自になる。隔週の火曜日は素子と二人で買山し。水曜日の午後京都新聞から写真をとりにくる。とり終ったら試食してもらう。中々評判がいいようで写真部の人達の問ではOO軒行きと一一一一口われているそうで快く来て下さる。昨日は能子二種類とローーストポーク、マフィン、ポlチドエッグ等を作ったが肉をキロ単位で買うのでそれだけでも火曜日の荷物は三キロ以上になってしまったυおそい夕食後素子とローストポーク作りにかかる。「たまには早う寝たいな」と二人でぼやきつつ焼き上げ片付けて風自に入る頃には一時になっている。水曜は早起きして鏡子の皮作りにかかる。海老と豚の鱈ができると素子と樫子と私の三人で包みにかかる。久しぶりなので皆最初の問は不恰好な物ばかりできてお互いの下手糞加減を笑いあっているうちに百二十箇程できる。一時の取材に間にあわせようと思うと三人うまく息をあわせなければ到底難しい話である。栄子が段取りし、私が作り、槙子が盛りつける。取材が終ったら最後に和則が記録用のカラl写真をとるのが大体の手順である。乙の二日間は仕事をはなれた趣味の披露なのだ花ごころ味ごころンチューリップ(アラジン〉花器黒手イ、J1t瓶10

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