テキスト1985
33/144

きょうエピデンドラム(オレンジ色)う菌い香ペレッチアマリリスの葉花器チlクのボウル花をいけるのは楽しい。そして季節に従って次々と花はうつりかわって行く。一年の問に何程類の花をいけているのだろう。花の種類は随分多い。でも花をいける手持の器の数が誰でもそんなに沢山ある訳ではない。いくつかの花器に花の方をあわせているのだが、いつの間にかある一つの花器にいけられる花のとりあわせの傾向や花型が決まってしまっているのに気付くととがないだろうか。自分の買ってきた花器でも使っている問に好きなものと嫌いなものができてくるν好みの花器は伏う凶数も多くなり、乙の花器には乙のとりあわせを、乙のスタイルでいければ大体間違いのない花がいけられるという向信ができる。それは良いζとであり進歩の一段階ではあるが、何か一つでき上がったのではないかと感じた時には他の方向にも新しく目を向ける必要があるυいくら好きなものでも同じζとを繰返していれば倦きてくるのは当然なことで、折角長い間かかって作り上げた向分のものもつまらなく見えてしまう。勿体ない話である。何か一つ完成したように思ったなら、それは大切にとっておき、次のものを目指すべきである。そうすれば自分のレパートリーもふえ、花をいける楽しみも大きくふくらんで行く。あまり使いたくない花器を使ってみるのも一つの方法でもあるし、使い方をかえてみるのもいいだろう。例えば横長の水盤を一度縦に使ってみると色々な乙とがわかる。横長の花器はその形につられて花型も横ひろがりになり勝ちである。それを縦に使いかえてみると、丸い水盤でいけるよりもずっと奥行の深い花型になっている筈である。ふつうにいけるときにとれなかった程の奥行がとれたのに気付いたなら、その特長をよくつかみとって他のふつうの花掠K−つつしかえる乙ともできる。その辺にも花器、花型、とりあわせを考えなおすヒン卜が沢山ありそうに思える。花器と花型(2) 5

元のページ  ../index.html#33

このブックを見る