テキスト1985
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第三純郵便物必可桑原日山寸慶流いけばなテキスト別号昭和印年ロ月1日発行(毎月l回l日発行)桑原田サ凌流家元発行ヲ匂。上の作例は冷、えこんできはじめたカーネーションの濃い赤、テーブルマットの明るい亦。日本の伝統色名にあてはめるとカーネーションの方は深緋(くろあけ、必いはこきひ)にあたる黒みがかった濃赤色。テーブルマットの方は明るい程々紺(しようじようひ)、ともに緋色の同系色の濃淡である。同系の配色は濃淡の差が相等大きくないと色相の区別がつきにくい。いけ花の色のとりあわせでは赤系統の濃淡をよく使うが、黄色みがかった朱色系の赤と、やや紫がかった紅色系の赤とのちがいをよく見定めて仙いたい。同系の濃色から白に近いピンクでととのえた色調に別の系統の赤が一色でもまじると、その色だけが浮き上がって目障りである。もしわずかに系統のはずれた赤がまじったような場合、問に白を入れるとその不協和が多少目立たなくな十一一月、家族の集まる屑聞に岐かみをそえ、クリスマス時分陽気に心をはずませてくれそうないけ花である。花器の子に結んだチロリアンリボンがその出出の大きな役割りをはたしている。花け刊濃紅色カーネーション花訴白ガラス手什花瓶敷物赤テーブルマットふたつの緋色{疋価400円

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