テキスト1985
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みどろがいけどじょうすく方K根をはり、枝葉を向けて行くυだから盗久しぶりに珠数玉をいけてみたυ以前洛北に住んでいた頃、家の近くの道端に沢山生えていて、二階の窓から眺めるとまだ小さかった概子がそ乙をノ!トルダム小学校から帰ってくる姿が見えたυ何が市白いのか幾度も立ちどまって珠数玉の根元をのぞきこんだり空を見上げたり、ほんの少しの距離なのに・家へつくまで随分時間がかかったものである。そして珠数玉の生えている溝には深泥池から流れてくるきれいな水の中に泥鯖が沢山いたので時々はなと掬いに行ったりもした。珠数玉は雑草であるu誰にも助けられず一人で芽生え、風に吹かれ、夏の太陽に照りつけられて成長して行くν少しでも条件の良いは撚っていないし虫嶋葉や枯葉も多い。うまく本米の姿に戻してやるのには手間がかかる。まず真、副、胴、見越にできそうなものの長さをきめて大体の位自に挿してみる。同じくらいの高さから同じ方向に山る葉はどちらかを整理し、茎も少し捷めてやるυの方についている葉は折角の実を隠してしまうのでとりのぞいた方が良いω珠数玉一色ではうるおいに欠けるので、胴に鹿の子百合を一木、総聞に内菊二本をそえ留と控には球数玉の葉を使ったvζれから秋も深まってくると枯れた葉の間に黒い珠を沢山つける。季節の一輪挿によい花材である。花材珠数王花器じゅずだま鹿の子百合白菊飴色紬水盤一番上珠数玉8

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