テキスト1985
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おもぴじ。ずだまめ川りた”にれも国獄一都は夏に小さな花をつける水辺の植物で、ご存知のように葉は銀のように三角形で底辺が深く切れこんでいる。水田や池に生えているのをよく見かけるが、その変種とされている慈姑を京都では方々で栽培している。多種ある津潟のうち丸葉津潟は葉が丸く勝部総に似ている。普通の津潟より葉肉が厚く、茎もしっかりしているし水揚げもよいのでいけやすい花材である。花の茎は葉よりもやや高くのびる。花は真、副に用い、葉は五枚真、副、胴、留、控に使った。花型は擬宝珠の葉組を応用すればよいが、池辺の涼しさを感じきせようとするなら五葉二花、或いは三葉一花ぐらいがよさそうである。通、珠数玉、捜まU革L〈S、竹似草、吾亦紅、姥百合、山鳥殿等を使ってみたが九月になれば野草や木の実、草の実ももっと沢山見られるようになる。一年中を通じてもっとも身近な自然をいける季節といっていいだろう。涼風にさそい出されて野山に出かける機会も多くなり、目についた草花をとって帰っていけてみたくなるに違いない。だがその場合鋲と新聞紙と紐は必ず持って行くこと。そして帰ったら深水につけて水切りして一晩休ませてからいける。用意もせず切りとることは花を傷めるだけの心ない所業である。A7月号では夏の野山の草花として、木畢羊丸葉津潟ぐさわニコうぱγ/j寓5

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