テキスト1984
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ういきょうおみなえししゃがダリア種そ花器茶色ダリアには、天てんじ竺く牡丹という和名がついている。小輪の、ダリアにその名前はそぐわないが、大輸の、尺ダ一周リアともよばれている。自にピンクのまじった花は、蓮のようでもあるし、牡丹のようにふくよかである。ダリアの美しさは、うすい花弁のみずみずしさにあるように思う。の花K対して、く、いけておいても花より先に、葉が駄目になってしまう乙とが多い。作例のように葉もそのまま使えるのは余程新鮮なダリアである。普通花屋で手に入るダリアは、上の方の葉だけ残して、あとは他の緑の葉を補っていける。菌香は茎の色の鮮やかな花材である。形も屈曲していて、黄色の小花のついている女郎花よりも、変花がつけやすく、ダリアのような色の冴えた花ともよくあう。一把の菌香の中から形の変化のあるものを、左右に大きくひろげ、それを輪郭として、中の方になるべく真直なものをいけて行くとうまく形をとるととができる。前述したように菌香の美しい緑の茎には、淡色のダリアの花を、その中にからませるようにする。左下の暗赤色のダリアは、水際に用いて大きくひろがった商香と、たっぷり咲いたピンクの、ダリアの量感の文えとしている。花器はやわらかな土肌のような茶色の扇壷である。葉が水を下げやす同じようないυ咲いた花は高くのび上がり、と作例に使った松虫草は淡紫色を九本、白三木だが、野生を採集してきたものではなく、栽培されたものだろう。葉や茎もたっぷり栄養を含んでみずみずしく、虫喰いの跡もながった葉と菅が下の方で分かれ出ている。そのままいけるには長すぎるので、花と葉、菅を分け、水際や、後の方にそえている。アガパンサスの葉で足もとをまとめてみたが、なければ似たようなものとして手に入りやすい著義の葉でもよい。もっと野趣をとりいれたいなら、羊歯の葉も使えるu他の花をまじえず、緑の葉だけをそえて涼感のある花とした。士重=図24a伏鉦(松虫鉦),a’撞木,b六部が首にかけるマツムシ,Cマツムシソウの花後の坊主。a’ 笠笠11 b 香;苗ご

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