テキスト1984
65/137

おだまさ【四頁上】アリウム・リlキアンスリュlムの葉花器白色変形花瓶白パラ【四頁下】満天星(どうだんつつじ)鉄線(淡紫色)苧環(おだまき)花器濃紺水盤【五頁上】アリウム裁培中に人工で曲、げられたアリウムは、それを意識するといけにくい花である。自然に乙んな形に成長したぐらいに思っていけた方が、のびのびしたいけ花になるuアリウムからいけはじめ、アンスリュlムの葉が三枚か四枚人ると、大体の形がきまる。次につけ加える色彩は、アリウムの曲線に、まず目が向くようにするには淡色の花がよい。浪色の花をとりあわせると、アリウムの曲線が強調されすぎて、わざとらしく感じられるようになる。満天星どうだんつつじという名は、乙の植物の校の分かれ方が、昔、宮中で使われた、結び灯台の脚に似ていると乙ろから、灯とう台だい蹄つつ踊じとよばれ、それが転批したものだとされているυ名称の由来はともかく、乙の汁刊に満天星という字をあてているのは、美しい当て字だと思う。燕子花と帯いて、かきっぱたと読むが杜若と書くよりも、花の盗を想像できる美しさがある。植物の名称を植物学者は、片仮名で書くが、彼等にとっては、正確に分類できれば事足りるのであって、植物名は、番号でもかまわないのではないかと思う。ととろが花のイメージが大切な私達には、その姿を想い浮かべる手がかりとなる名が必要なのである。だから私はできるかぎ(どうだんつつじ)り花の名前は漢字で書くようにしている。若葉の緑の下花、文字通り満天の星のように白い小花が咲いた。優しい花である。淡いピンクの苧環とあわせてみる。少したよりない。淡紫の鉄線をそえてみると苧環の色がひきたってくる。もう一輪、一輪とつけ加えて鉄線が六輸になったυ楽しみながらいけた盛花である。(乙けぼく)日本画の老木や石には、エメラルドグリーンに似た美しい色の、具で、苔が書きそえられているο人里を遠く離れ、静かに過ぎ去った自然のながい歳月を感じさせるυいけ花でも、立花の昔から苔木は常用されてきたυ程よく苔ののった松の校は、実際老翁のような、品のよさを感じさせる》姿のよい苔木は得難いので、何度かいけ変えて使われるが、枝が枯れると苔も枯れはじめ、変色してきたなくなってくる。惜しがって使うと、とりあわせた他の花まで生気を失ったように見えてしまうυこの水木の苔木は崖の斜面に生えていたもので、その生育状態のままの姿にいけると垂体花型になる。T字配りを釘付けしておくだけで、固くて重い木なのでしっかりとまるυ水木さえとまれば、あとはいけやすい。赤紫色の苛薬が水木の苔の色とよくあうのでとりあわせてみた。苔木岩絵花勾水器薬木内(5 紬室花色瓶

元のページ  ../index.html#65

このブックを見る