テキスト1984
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とりあわはまなすラ(ピンク・白の二色)アカシア花器濃紺花瓶二本に対して深みをつけるのに三木の・桔赤色のパラが必要である。その中の一木は後に見え隠れするようにいける。口の中にいれると甘く熔けてしまいそうなアカシアの花は柔らかい春の光を小さくまるめたように見える。淡い紫、おだやかなピンクの花をそえてみると明るく暖かい感じがあたりにただよう。②では直立する麦と、黒っぽい重量感のある花瓶で力強い縦の柱状の形をきめ、中程のパ一フの重なりで色彩をつけると同時に、右向きのアカシアの水際を作っているリ嗣のような役割をしているパラを中心に上にのびる麦の若緑と、右にアカシアをさし出した花型である。私達がいけるパラの殆どが凶芸品種だが日本にも野パラとして野生程が分布しているυいけ花でよく使うのは野沓織ともよばれる野茨で秋に実が赤く熟した頃にいける。浜茄子は北海道から東北、北陸地方の海岸に野生している北同の野パラである。花色は冴えた紫紅色で、独特な美しさがあり、初夏の花の時期と、秋に実が真赤に色付いた時に使われる。パラは最古の制賞植物のア、巾凶で陶芸化された。日本には中国産のパラが十三世紀に渡来して風流人の問で珍重されたが、いけ花の歴史の中での作例は多くない。パラと椿は花の咲き方や葉の形に似た所があるが、椿は立花に多用され数々の名作が古図に残されているのにパ一フを使ったものは見かけない。椋のある草木を禁忌した習いからそうなったのであろうυその点椿は古代から親しまれてきた花である上に、立花の成立する頃には或る程度の陶芸品砲もできていて、作意に応じた花もあって渡来柿のパラよやしようびDL一つで、ギリシ=ドみζノt三重三円巨ヨ…② 3 被ら

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