テキスト1984
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LVAU 『叶刈花器uuなCιでまりノj 、、l 手茶色花版花も実も共に楽しむ桃は栽培も容易で、各地でその土質や気候に適した品種の桃があった。大阪にも京都にも桃山という地名があるが、その名残りである。丘全体に桃が植えられ、伏見の桃山では「桃花盛んなるとき、一処に咲きつらなれる乙と、吉野の桜より多し」と古書にあり、桃の花見も行なわれたそうであるいつの間にか桃の木のあった所K家が建ってしまっている。私が桃の花を見る機会は岡山の直門会の時である。今年は二月に行なわれるのでお目にかかれないが、いつもは直門会が終ってから倉敷の西坂という義弟の家に寄ってその裏の桃困を眺めてくるο果物としての桃の栽培は全国各地で盛んだが、花桃も切花として植えられているだけでなく、庭園としても人気がある。花弁が細く菊のような形に咲く菊桃υ花桃の中で最も赤いのが寒緋桃である。私達がよく手にする桃色花の方は矢口、白花の方は寒白という品種が多いらしいυ十頁では小手珪との二種いけにしてみたが、小手建からいけて行く。一木は高く、他は下部に盛り上がるようにいけておくと、あとの桃の水際をかくす乙とができるο桃の小枝は大枝からはずして、一本一本いけるのだが枝先が下がったような恰好にならないように、切口K近い所を真直に撰めなおしてから挿す’ノ10 1i 村b

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