テキスト1984
20/137

暮になるとお正月用の花材として葉牡丹が出まわるが、大抵葉のかたまりが大きすぎていけにくいものであるυ向くいけると不安定だし、低くいけると他の花を挿す余地がなくなってしまうο上の作例の葉牡丹は枝葉牡丹、或いは踊り葉牡丹とよばれているもので前年の古株から枝が出て小さくしまった葉がついているο葉のつき具合も適度な上に、校の形も良いυ投入れや盛花にできるのはこの品種のものであるοかれし、葉に大小もあるので生花にも用いられているν葉がよくしまっていても図のようにのびやかに枝を山すためには剣山は大きく重みのあるものでなくてはならない。左に出した枝が充分安定する乙とを見きわめてから、中程で前後に葉牡丹を挿し加えるο枝ぶりをよく見せるようにするにはできるだけ長く枝どりしたいωチューリップ五本のうち赤二本は三本の葉牡丹の中心に根元をしめるようないけ方がよい。右の白三本は寸川く力強くいけて左の葉牡丹とつりあいをとるυ変化のある長い枝先に小さく葉のつく枝葉牡丹は投入、盛花の主材に良いものだが普通売られている葉牡丹をいけるなら、周囲の葉をとって少し小さくしていけるとよい。大体芯に近い部分の方が色も鮮やかだし一本の幹から多数枝分業が丸くかたまっているので、本当の牡丹の花のような形に見える。そんな使い方をすれば他の花とも割什とりあわせやすくなる。葉牡丹も冬の終りに近付くと、とうが立ちはじめ、葉と葉の問がすいてのびてきた茎が見えるようになる。横姿にも一風変った美しさが出てくるのでお正A頃の葉牡丹よりいけやすい。ァ、不モ、不スイートピー(白)山芋の枯実花器l褐色勅長首花瓶山芋の枯実は自然に乾燥した茶色のまま使われたり、脱色して白っぼくしたものもよくいけられている。ごく一般的な花材だが最近私達は殆ど使っていないようである。軽い花材なのでまとめてやわらかな感じの枯色のかたまりとして、鮮かな明るい色の花のひき立て役として用いられる乙とが多い。乙の作例では赤と紫のアネモ、不をとりあわせたが、少し色が沈むので、スイートピーの白をそえて色の対照をはっきりさせた。ァ、不モネKよく似たラナンキュラス、かわいいポピl等には黄花もあるので山芋の枯実をそえると早春らしいいけ花ができる。・・・表紙のいけばな・.. ぜ.‘’.’時場.. 丹牧葉チューリップ(赤・白)陶黒水盤4 く盤〉

元のページ  ../index.html#20

このブックを見る