テキスト1984
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さざんくわ質を強く残している凶芸品施は十月頃から咲きはじめる。三頁の玉津島の他品種は多く江戸時代の「木草花蒔絵」という本には百品店、六十図が解説されている。十二月頃から咲きはじめる山茶花は寒椿系とされ私の家の胞の獅子頭や図示した勘次郎等があるυ獅子頭は八重咲きの小輪で明るい拡色、樹形も横広がりの傘形で庭木として普及しており「寒椿」の名で親しまれている。格の名所として杭光院の去椿とあるのは多分乙の品種を指しているのだろうが一刀半ばには花は殆どつけていなかった。十二月から三尽にかけて咲く山茶花は春山茶花とよばれている。銀竜という白花を図示しておいたが約三十種あるとされている。椿と山茶花の中間的品粧である。山茶花は花木の少ない晩秋に咲きはじめるので昔から庭木として重要玉津島〈山茶花岡芸品積〉なものであったらしく、椿と北〈に大切にあっかわれ、宅町時代にはすでに庭園にとりいれられていた。はじめて何かの喜物に書き記されたのは、立花正道集(一六八四年)といういけ花の木なのだそうである。初代冨春軒の頃になるο少しおくれて園芸書の花壇地錦砂(一六九三年)には「茶山花」として記載されている。他に茶栴花(花諮111貝原益軒著)とも書かれたω品種の多さは江戸末期の文化、文政時代がピlクとされている。三頁右下の写真は銀副寺でとったものであるが、この山茶花は白花で十一月が花期のようであるυ朝日百科の世界の植物臼巻自に乙の山茶花が掲載されているο私の訪れた時Kは残花を少しつけていたυ銀閣寺には有名な椿垣があるが、花は三月頃から聞きはじめる。勘次郎〈寒椿系山茶花〉とζろで而白いととに、山茶花が隣K植えた紅椿が咲き始め、春の花山茶花は椿に似てはいるが、その一段下の花のように扱われているようであるοまず花が散りやすいのでこ乙に一花と思って形を作ってもあまりあてにはできない。その代り膏が多いので思わぬ所K良い花が聞いたりして楽しめる乙とがある。私は自分の机上の花としてよくいけているが、水仙と紅山茶花、行李柳と山茶花の小さな生花、或いは紅白一、二輪ずつ気ままな投入れもいいものであるυ大きくいけるより花そのものも格より小さいのだから小品北にした方が味わいは深いように思っている。庭の山茶花は成長がおそいので大枝を切ると形がくずれて中々元にもどらないせいもあって、いつも小枝ばかりいけているせいでもあろうか。中庭の獅子頭が咲き終る頃には、の盛期に入る。竜〈春山茶花〉銀3

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