テキスト1984
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蝶・1111ノ斗計ト竹平黒花瓶竹は古くから使われている伝統的な花材ではあるが、稽古に用いられるほど一般的なものとはいえない。理由としては水揚げがむずかしく、その方法に多くの秘伝があり、扱いが面倒なせいであろうο京都の竹林公園の竹博士上田弘一郎先生の御説(八月号掲載)通りで充分水は揚がるのだが、それにしても自分で切りに行くか、花屋に頼むかしなければならない。上の作例の竹は直径4畑。胡蝶草の豊かな白と、若々しくやわらかな緑の菜の花をとりあわせ、育ち盛りののびやかさを見る人々に感じさせるuお正月にいけてもいいし、もし家族の一人が成人を迎えるなら、その日にいけて、大人への門出の日の贈物としてみたいようないけ花である。花器8

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