テキスト1984
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つるうめもどきuu良い枝ぶりなのだが、どうしても生花の型にはまりとみそうにもない蔓梅擬であるυ折角の枝ぶりなのだから、それを何とか生かそうと思うと時々ζんな調子の生花ができる。強いて名付ければ逆の支流しとでも言えばよいのだろうか。少し変った枝ぷりの花材を手にすると、何とかその自然味をいかす乙とはできないかとあれ乙れ考え少し型をはずしていけてみるのもいいのだが生花で型を出しはじめると際限のないものであるから投入にしてしまえばよいのに、と以えるようなとりとめのない生花は自然に溺れた結栄であるu又反対に索直な姿の草花に技巧をこらし過ぎて形の面白味を追うのもよくない乙とだが、或程度生花を習熟してくると共Kおちいりやすい誘惑であるuとの生花に使った花器の左側は河合誓徳氏の作品で黒い瓦のような肌をしており、一向さ五十四センチ厚みもあるのでしっかりした配りがかかるので大変使いよい。垂体の生花や二瓶飾りによさそうなので右下の柳原陸夫氏の多彩な水盤ととりあわせてみた。外側は上部が紺色で下の方が空色u内側はピンク、黄色、金色が雲形に彩色され、耳も金色で黒い陶の筒と並べてみると花をとりあわせるのにも似た楽しさを感じる。白菊は三体の真の花型とした。蔓栴擬の真は上部で大きく左になびいた一本の枝そのままで、ほとんど撰めずに挿している。他の役枝を強い形にいけると真の形が目立たなくなるので派手にならないよう押さえ気味にいけている。ただ左側への重みが大きいので内一則を右奥の方に長くのばしてつりあいをとっている花山柿⑫河合輯一ι徳作鉄粕花瓶@柳原陸夫作水盤敷板黒塗長板花材@蔓梅擬@白菊其型革型官民流しはじめ7

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