テキスト1983
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なえし(垂体副主型)藤の実唐糸草モンス−ア−フ上花藤旦飴色糊花瓶唐糸草は八月から九月にかけて’河原に野生する日本原産の、パラ科の多年草である。紅紫色の美しい花穏なのだが枝分かれも多く、長く垂れ下がるので少々扱いにくい花である。その上同じような形の藤豆をとりあわせた句で、垂体の基本型としても上級向きのいけ花である。まず右斜前にむかつて副の藤豆の枝をさし出し、次に留にも藤豆を挿す。左布の藤豆の問をつなぐような位内にも一本あしらうが、あとから帰す枝でバランスがくずれて倒れるような無担な姿勢であってはならな店糸草を頁、中間に挿す前に胴のモンステラの葉の表を、掌をひろげたようにつき出し、水際を桜うようにする。次に唐糸草を挿すのだが、いける前に余分な枝葉をとり、花の邪魔に(真)(副)(胴)モンス−ア一フ(留)(中間)(控)モンス−ア−フならないようにしておく。そして不規則に曲がっているので重さのかかり具合をよくたしかめて、その場所に安定して挿せる枝をより分けなければならない。真と中聞に唐糸草を使った。最後のモンステラの控の葉面は胴のように垂直ではなく霊平に後に向けてさし出す。総の広い葉面の大きさを目立たたせず、奥行をとるのには乙ういう使い方が良い。花の垂れ下がる唐糸草は枝を長く使った方が美しいので投入に向いている。とりあわせとしてはき桔きょ梗うや女が絡み郎花等と夏の日本情緒を感じさせるようないけ方をすることが多い。軽く篭に挿したり、下垂する花の形体は掛け花にもよい花材である。乙の作例のとりあわせは中々いけにくいと思うが、枝ぷりと手順をよく考えてからいけてほしい。藤豆府糸草唐糸草級投入基本型者苔菖リ11

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