テキスト1983
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v「ノFカトレア(白)カラジュlム朱色手付金今日はかよう会だったが、会員各自が持ち込む花は種々様々で非常に変化に富んでいる。好きで花をいけている間には変った花、珍しい花を手にいれたいと思うのは当然の欲求であり、そういうものが手に入った時の喜びは大きなものである。喜んでいける、楽しんでいけるととができればいけ花に対する興味も自然に深まってくる。変った花、珍しい花と同じように大切なのは、ごくありふれた花の中にも、特別見事に生長して美しく咲いた花、或いは理想的な姿に育った枝物と、そうでないものとを区別できるよう、いつも花を注意深く見ておく乙とである。いけ花展では最高の花材を集めているが、苦労して大切に会場に運びζんだものは、自分のいけたいと思っていた形に固執せず、花に従っていけた方が、楽に美しくいけられる。花というものは元々楽にいけられる筈のもので、うまくいかないのはとりあわせが悪いか、留め方の工夫が足りないからであろう。かよう会でいける大きさの花なら、加分から長くかかっても1時間以内でいけるのが望ましい。相当手の乙んだ花でもそれ位が限度である。花もくたびれてくるし、いけている本人もくたびれてしまう。ただし手間のかかる花は最初からそのつもりでいけはじめ、一時間以上誰がやってもかかる花を叩分でいけようと思うのはよくない。いけ上がったととろで雑なものになる。落ちついてやれば良いいけ花になる筈のものが失敗に終ってしま。上のいけ花は朱色のプラスティックの盆に直接水をいれている。塗物では水をいれるのをためらうが、プラスティックだと気楽に広口水盤として使える。水面を広く見せていけたい場合には便利である。カトレアと、太蘭は剣山でとめ、カラジュlムの葉を水面に浮かべ、剣山かくしをかねて、水面を強調する役割もさせている。夏のテーブルを飾る花である。ow−レ太蘭8

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