テキスト1983
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オレンUカラジム黒軸薄端花瓶花が上を向いていて、花弁と花弁の聞が透いてみえるのが、透百合の特徴で、園芸品種には他の百合と交配されたものが多く、毎年のように新碍がでてくる。透百合の本来の色は赤みがかった樫色なのだが、乙の作例のようないけ方をする場合には黄色の方が良い。色の対照が鮮かで明るく洋室向きのいけ花になる。オレンジ色の透百合には、もっと濃いグリーンの葉をとりあわせて床の間の花にしたい。いけ方にはとりたてて注意することはないが、カラジュlムの葉を一枚だけ右に献している。四枚共同じようK並べてしまうとつまりすぎて重く暑苦しい感じになってしまう。乙のとりあわせはガラスの水盤で低くいけると夏向きのテーブルのいけ花としてもよく、透百合が次々と引開花して行くのを眺めるのも楽しいいものである。その点三輪も四輪も奮をつけた透百合は有難い花である。四輪の奮のうち三輪位まで咲いてくれる。カラジュlムの葉も鉢植のものを切ってすぐ使えば夏の暑い盛りでも水は下がらない。真夏のテーブル忙は少しでいいから花がほしいものだが、低くいけられる上に、日もちのよい花というのは少ない。向ひま日わ葵りを短くいけてみたり色々工夫して食卓の会話がはずむようにしたいものである。深見「これからのきもの引世紀のきもの」ll出席者|−東レシルックきもの座談会上岡龍太郎氏〈タレント〉桑原仙渓俵茄子氏〈評論家〉鳥居ユキ氏〈服飾デザイナー〉深作光貞氏〈文化人類学者〉清氏〈東レ常務取締役〉||司会||吉田勝義氏〈東レ織物・課長〉誰もが「きもの」の美しさの価値は認め、着てみたい、とは思うものの、自分で着られない、えらべない高過ぎる、というのが伝統文化としてのきものに愛着をもちながらも敬遠されている理由であるらしい。日本の風土が生んだ「きもの」はこれから先も本当に必要なものなのであろうか、又必要とされるなら現状をどうすればいいのだろうか、というのがとの座談会のテlマである。私自身「きもの」については好きではあるが大した知識をもっている訳ではない。「きもの」の好きな母から色々と見聞きしたこと。そして美しく校様化された草花と、いけ花としての花の使い方との関連を折にふれて考える位のものである。では一体誰もが着てみたい「きも黄透百合ニL3

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