テキスト1983
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ゃしゃぶし〈生花〉真流しーリップ花器茶色粕花瓶いけ花に用いられている榛の木は夜叉五倍子である乙とが殆どである。同じ榛の木属に属するので榛の木とよんで尭支えないが、正確には夜叉五倍子である。やせ地にもよく生育し、根が強いので砂防植栽樹柿として、崩壊地の植生回復のため京都近辺の山地にもよく植えられている。花材としては実の焦茶色になる秋から冬にかけてよく使われるが、生花としても撰めがきき、枝ぶりもよいのでいけやすい。一一純挿もいいが、どちらかといえば明るい色の花を留に中心線真留そえていけた方が榛の木肌と実の色がひきたってみえる花材である。ζの生花は真を留側に大きくかぶせて真流しにいけた。真流しを図解すると左図のようになる。図は理解しやすくするため本勝手で揃いている。「行」の基本的な型では真は水際の垂直線上でおさまるが、「草の真流し」では真は大きく右斜後にのび出す。そして枝先は軽やかで細い感じに形造る。真が長く留側にはり出しているので副はしっかりした太い枝を使って左右のバランスをあわせ、留は小さくてもしっかりしたいけ方になる。黄チ榛の木榛の木高リ二L4

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