テキスト1982
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向日葵盛花基本型鳴子百合(焼締め横長水盤)そろそろ向日葵が大きくなりはじめた。夏には涼しげな花もよいが、時々は暑さに対抗して咲いたような強い花もいけたい。ただ向日葵は葉が弱いので花に葉をつけていけるととができない。だから大輪の向日葵を大きく高くいけようとすると姿が悪い。せいぜい写真のような高きである。真に癖のない茎の一本。少し曲がったのは副によい。真直なものばかりならそのまま花の位置が写真のような所にくるよう傾けて挿せば良い。胴は三輪を低くかためておき、留で前へ出っぱらせる。留には鳴子百合を使っているが、胴の向日葵より、うんと前へのばしてほしい。中間の蒲はこれ位か、或いはもう少し高くても良い。穂が太く褐色に色着たものなら向い自の方が美しい姿花見える。蒲は中間としてもこれぐらいの分量は必要である。そして蒲を中聞にいけただけでは奥行が物足らないので、蒲の葉をすかして見えるように鳴子百合を控に用いた。留の鳴子百合と同種の控が後に小さく入ると、うんと奥行が感じられるようになってくる。斜体副主型11 蒲

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