テキスト1982
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ギガンチュlムとデンドロビュ1ム二頁の花と同じ即興的にいけたものである。同じ系統のピンクの花二種のとりあわせではあるが、花の形がまるきり違うのでこのようにいけられる訳である。ζのいけ花の特徴は重量感もあり形も大きいが、いけ方としては小品花的なものである。大き目の小品花と言った方が良いかも知れない。構成が全く単純で四本の花以外何のあしらいも用いずに完成させている所が最小限度の花と葉でいけられた一輪挿しに似ている。花器は上部が白で下が濃紺なのでの淡いピンクが程よい色に見える。全体が濃紺の花瓶だと少し対照がきっ過ぎるだろうが上部が白いお蔭で花から花器への色のうつり変りに柔らか味がある。とはきれっても始めから意識してそう計算している訳ではなく、感じで選んだものを解説する時に乙ういう文章になる、だけの乙とであって、解説を意識していけている訳ではない。基本的なととを稽古している聞に色々な勘が発達して、とりあわせもきまり、形も出来上って行くものなのである。良い勘を養うためには他かずに稽古を重ねる事も大切なと表・紙・の・花とである。花器細口花瓶白地に濃紺紬花材ギガンチュlムデンドロビュlム大|||蓮華一種掃し花器黒耳付花瓶9

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