テキスト1982
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ム糸川l土門黄花海芋(しらぼしかゆう)大山蓮草花器染付水拡花器緑粕細口花瓶花器びね閲白竹10 乙の頁の上の黄花海芋と大山屈は少し主量感のあるいο季節により、Xいけられた花によって諮りかけて昨夜いけた大山蓮華と村山百合の芥が、襖をあけると家中にひろがる。明るく萌える庭の新緑に対して、床ノ問の積りの中で見る翠には静かさを感じる。床ノ問自体もいけ花がおかれるとその表情を変える。落ちついた円制で語りかけて来るような気がしないでもなくる話題は色々に変る。本一い一戸外から帰った時暖かく迎えてくれるような花もあり、人ーの季節ならけだるくなるような雑踏からひんやりした静かさの中に誘い乙んでくれる花もほしいと思うοリ人・一本の小での似わしさや、腹立たしさもいけられた花を見ている問に気持が平静になってくる。美しい上に、催しい京りのある花なら申し分ない。栴雨時のしめっぽく、かびの止えそうな常気にまじって流れる大山辿のような薫りは部屋を清め、その季節ならではの良さを味わわせる花である。右頁上は板屋楓と栴百合のごく宗門なとりあわせのいけ花であるο形もおとなしく’同然に心の中へ入り乙んで、見る人に安らぎを感じさせる。本節感をあまりひねくりまわさずにいけた一瓶といえるο右頁下は、えびね蘭と桔使。えびね聞は黄色に少し薄茶色がまじり、桔梗の紫との対照が鮮明である。篭の中の竹の落しには剣山をいれてとめている。えびね似のような山草は普通三木位で充分である。多過ぎると却って季節感が損われる。特に篭花では少な目がよしっかりした花で、大山蓮をそのままにして、他の花と黄花海芋をいれかえることもできるが、紫色の花がこれからの季節に向かっては良いようであるο仮屋楓11薫~ 七世:三IL!. イ子↑任4史えー−−5 111 .....

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