テキスト1982
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日斤iMノドzj 花器青磁花瓶雪柳の咲く頃には、木蓮、連題、山菜黄、桜、が満開で夜になっても月明かりに浮かび同る。京都の呑で好きな所は広沢池の辺である。池の周囲の所々に咲いていて、絞の木の下からはるか水面の向乙うの桜色のかたまりを見ていると体の芯がとけ出すように暖かい。鳴沌から広れ池にかけて植木屋の畑が多いので時々何か良い木はないかと歩いてみたりもする。広沢の池を一周するのは娘遠との散歩の距離として手頃で良い。京都の名所には広々とした所が少ないが、あの辺から北岐峨Kかけては未だに畑がつらなっていて什のままのようである。乙の雪柳は散歩の途中、植木屋さんでわけでもらったものである。大きな株で2m位の一品さで四方に枝をはり出して見事だなと感心している所へ丁度植木屋の御主人らしい人が通りかかったので、色々話してる間花、「好きな枝を言うてんか」と切ってくれたのがこの生花になった。促成された雪柳より、木来の季節に自然花咲いたものは、日もちも良いようである。ただテキストの場合本来の開花期のしっかりした花を使っていると毎号一月おくれの花材になってしまうので、仕方なく余り育ちのよくない花で我慢する乙とがある。花菖蒲の生花等も五月の初旬では貧弱なのでどうしても六月号になってしまったりする。6 ヨヂ三ヨ

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