テキスト1982
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『U唱、,B渋色麦フ海葡硝花器角川平花瓶るωスペイン産の麦で秘が長い。海葡萄の葉も同系の緑がかった枯色で、ブラック・ティl(パラ)が最適の配色である。名前通り濃い紅茶のような色をしている。花器は厚さ9佃、一口向さ仰の四角く一尉平で色は白っぽく、ζんなとりあわせの花によくあう筈と花屋の店先で麦を見付けた時からどういけるかきめていた花である。テキストには大体ロ杯ぐらいいけるが4、5杯は花をえらんでる段階でいけあがりの予想をつけて楽しんでいる。私は有難いととに花を手にしている川中上機嫌でいられるしだからいけ花展のいけこみの場合三日間は花をいけ続けるが今迄苦痛K思ったことがない。勿論中には少しあてのはずれるのも山来るが、花材が良いのでそれ程見若しくはならない点は花屋のお蔭である」私が近頃よくいけている乙のブラック・ティ!というパラは調べてみると日本で作り山されたものであ一九七三年・ひらかた図芸作と記されており、関西近な感じを・つけるし独特の渋い錆赤色で仙に乙んな色の花はないようである。だがこのパラも特殊な色のせいか一般うけしないし、造花と間違われることさえある。各地の植物固には大ていパラ闘があり、そこで主な品析を大体見ることが山来る。だがパラの品種は蒐大mU側、巾おれなので’封なもので、一万種を乙えるそうである。それだけの品種が作り出されるだけに観賞植物としての歴史も古い。クレタ島には紀元前一五OO年頃の壁画にパラが捕かれており、ギリシャ・ロlマでもっとも多くの伝説にまつわる花である。ギリシャ・テ(ヴィーナス)にささげられた花で有名なボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」の画而では放の上の帆立員の中にヴィーナスが立っていて克上に西風と北風が居る。両者のまわりに沢山のパラが散らばり、西風が頬をふくらませてそれを吹いている。又ロlマ時代はパラがふんだんに使われ、呑水の始まりである口、|ズ・ウォーターは貴族の生活に欠くことの出来ないものであった。食事の際に一品どとに手をロlズ・ウォーターで洗い、ナプキンで拭いたなどりが今日のフィンガーボールとナプキンなのだそうである。パラの花冠をつけ、床にパラの花をしきつめ、ブドウ酒にもパラを浮かべて飲んでいた。パラは蘭と共に何となく賀沢さを感じさせる花なので稽古に続けて使っても嫌な顔をされる乙とがない。同じように一年中ある花でも菊が続くと具Aけが悪い。互の問パ−フは水をさげやすいので敬遠しているが、秋から冬にかけて私達の稽古場では最もよくいける花である。ロlマ神話では、パラはアフロディ/可19 ιま

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