テキスト1982
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③寒川牧花器宙流し煤竹寸筒①真紅の色の冴えた木瓜は初冬の山村や寺院の庭で一際目立つ花である。枝ぷりはそのまま生かし、真・副・胴控に木瓜。習には参平格を一輪つけた。主株は自由にのばし子株の水仙はひきしめて、草と真の型で株分け怖を仕上げた。本仙は真・副・留の三体である。②万年青は九枚から十五枚までがよくいけられる。乙の写真では十三葉に一呆をそえている。万年青といえば近頃は向いり憾の「仰の城」が多いが、いけていて風情のあるのは乙のごく持通に見られる万年の方である。十一月の末頃にとの万年青で一度稽古しておくと、お正月花の万年青をいける時大変来にいけられるようになる。六((ほ受葉〉・頁四・見越・立葉・中葉・副・胴(風間い)・親葉(胴の下部)・総固い・留(流し葉)・留の返し葉・実囲い・控の十三葉に実を実固と控の聞にいれる。昨年の日・ロ片合併号の9頁の九英一栄の万年青を読み返し参考にしてほしい。③寒川牧は晩秋から初冬にかけて、寒さの深まって行くのを象徴するような花である。少しの暖か味にだまされて一斗叶咲くがすぐ又冬木立にもどってしまう。その一時を生花の姿に写しとる乙とは難しい。乙の寒桜の作花は子桜がうっかりと十二月初旬の陽気に釣られたような風情を・つつしてみた。J13 ーー_.__, .... ・

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