テキスト1982
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凶日グ花器煤竹寸筒柳をいけるには手問を惜しまないことが肝要である。枝物としては形も単純な上、提めやすいのだから技巧の上では決して難しい花ではない筈である。きっちり手順を守っていけて行けば乱れるとともなく、本数がふえれば手間が余分にかかるだけで、難しくなる訳ではない。まず充分下祢らえをするとと。手にした柳を真、一刷、刷、胃、控に五等分し、それぞれの長さをきめる。次に水際になる部分の芽をとる。初心者の場合は分かれ枝はとり、一本にして位、っ。枝どりが終ったら癖直しをして全部立直にしてしまう。とくに水際の一木に揃える部分は丁寧に癖直しをする。癖直しが終れば副から一本ずつ配りにかけて行けばよい。副の主枝が配りの左端になる。副の何木かは配りの後のぷに、刷は前の方に挿し哀のうちの見越や克四いになる枝をいれてから真になる一番長い枝をいれる。乙乙で一度横配りをかけ副の山し口の下を括る。折ってかちり柿配りをはずして樹、控と挿し再度横配りをしっかりかけてから羽田の出し口の下を括る。その手順をふんでから形をつけにかかる。近頃方々の栴占場での柳の桁十円の様子を聞いていると理川にあわないいけ方をしているように思えるので、テキストで解説する程のζとではないかもしれないが、もう少し柳を楽にいけて頂きたいので掲誠してみた。枝物の中でも柳や余雀枝(えにしだ)はごく基本的なものであると同時に線の通りの美しさを手聞を惜しまずかけて見せる、古くから伝えられた日本の旋作を感じさせるいけ花であると思う。柳は水揚げもよく、いけられた花瓶の中で根を出す位強い生命力をもっている。だからいけてから何日も毎朝水をかえる度に、よく見つめて、少しずつ手直しするζとをくりかえしていれば、生花の構成も自然に身につくようになる。円HU’. 水仙i庁l7

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