テキスト1982
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花器材紬灼水盤緑の多い環境の中では人間が冗いで暮らせるという乙とは我々も経験的には知っているが、実際どういうことなのか、学問的に実証された結栄が新聞に出ていた。東京農大の実験によると、豊かな緑の中では、殺風景な環境にくらべて印%も政労の回復が早く、持久点も日%増すそうであるυ波労の回復度は、①周附を緑で川まれた樹林の中、②遠方を緑で凹まれた芝生の広場、①樺並木、④位かに街路樹の見える交差点の凹カ所で調べた結栄の客観的な数値であるο又集中力、むつかしく言えば大脳皮質の活動水準のテストを、①械のない部屋、②観葉植物のある部屋、③造花の観葉植物のある部屋の三カ所で実験した粘果では勿論②の観葉植物のある部屋での成績が良く①も悪いが③の造花の観葉植物のある部屋では殺風景な①の部屋と同級数値は低下するそうであるο造花が人の心に与える影響が無に等しいという乙との到山は分からないそうだが、私述が生きた花をいけ、充分科の葉をそえるζとで、安らぎを感じる裏付けは与えられたことになるο感じだけでなく、こうした実験結果をもとにした学問的な料の効用をきわめるζとは、私述の未来にとって大変大切な乙とである。るζとも私の大きな立任の一つで頼まれた乙ともあるがごく一部である。一人で何もかもというととなので頁数をふやす乙とは難しいが、向分の気のすむ所まで書きたいととを書き、流内の皆さんと直接話し合っているのと変りない誌面を作るζとができる。「龍脈」は誌面の使い方が随分賛沢で、いけ花写真や解説の頁では余白の方が多い。随似をまじえて壮年期の父の界らし方がよく窺えるυ「挿花存秋」は戦後の、物の不円由な頃謄写版刷りで続けられた流誌である。その第十日すには戦後間もない附和二十一年から二十三年凶迄の山歩きの記似が載せられている。食料さえも之しいその時代に山へ間十いの花川村を掠しに行った記録である。その原稿の手控えの「花渓帖」も大事に残しているが、仕事というだけではない、いけ花に対する情熱忙は敬意を持たざるをねない。名称は変ったが流誌として、家元と皆さんとのつながりは通算四十六年になる。「テキスト」として二十年。一昨年の八月から私がひきついで未だ二年にしかならない。良い「テキスト」として続けあるο発刊尚二十年に際して、以上流誌の出山人を概説してみた。秋明菊竜胆. 小菊緑の効用5

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