テキスト1982
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明一川べ八瓶花〉枝物をいける時一本の枝で真と副或いは副と胴の二役に使える乙とがよくある。乙の例でも真と副を一本の枝で聞に合わせている。藤豆をつけて真直に立っている部分を真、その下の右にふくらんだ部分を副に見立てている。乙の部分に枝や葉が出ていれば勿論それは一則といえるがとの例のようにわずかな出っぱりでも立体花型の場合にはあり得る。胴は短い枝に沢山藤豆のついた枝を前にさし出している。留は右の胴の下の水際の部分を少しかくしたいので木樺の花を中央にすえ、左へ少し出ている枝とをあわせてその役をはたしている。中間は左斜前向につき出し、その後を少し前傾させた鉄砲百合をいけて控としている。最近盛花、瓶花の基本花型を連載しているが、瓶花の基本型を復習の意味で簡単に説明してみよう。花型としては主枝が左右いずれかに傾けていけられたものをいい、副主型、胴主型、留主型、中間主型、真主型等があるが真主型はあまり用いられていない。立体には真主型、副主型があり、垂直に近く主枝が立ち上がるものをいう。斜体は変化も多く横に広がる形をとるので、桜のような形の枝物に向いている。乙の型には副主型、胴主型、留主型があり前頁の説明を参考に自分でもいけてほしい。又、瓶花の場合は懸花、釣花、一口同卓や棚等にもよくいけるが、垂体にいけるのが一般的であろう。昨年盛花の基本花型を図解をつけてテキストにのせたが瓶花でもその様な解説を来月号で説明する。立体真主型調3証/ 真・副・胴…・………・・……・藤豆留……………………木樺(むくげ)中間・控………H・H・−−…鉄砲百合花器・…………ー辰砂魚耳付花瓶〈〉垂体〈〉斜体〈〉立体9

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