テキスト1981
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’も田守つ。るυ無色のガラス器は水を思わせ表るυだからとりあわせる花は大きなるυオランダから直送されて蘭より@屈は京都でも東山の山裾(やますそ)の家に多い。銀閣寺から南禅寺にかけて。粟田口、祇園、清水と続き東福寺辺迄υ楓がよく生長するには充分な水気が必要なようである。東山沿いの広い庭に植えられた楓はのびのび育って、大きな横枝が、大きな緑の棚のように重なり、その聞に緑の涼気をたくわえる。そんな楓を見慣れた自には、小さい庭のよく刈り乙まれた楓は可哀そうな姿に見えるυ他にももっとその庭に向いた木がありそうなものだとガラス器に楓の緑となると条件反射のように涼気を連想するものであ面の模様は水をわたる風を感じさせ花であれば一種でよく、枝はのびやかに横張りにいけたい。楓のとりあわせに使った百合はス合を本にしてオランダで作られたものである。白地に濃い紅の入った落ちついた色で深みのある色をしてい高いが水楊げもよく、してくれる。そのうち日本にも数多く出まわるのが待たれる花である。タl・ガザlルといい、日本の山百昔も全部開花⑧カンパヌラは蛍袋(ホタルブクロ)属で桔梗科の花である。切花としてはその一種である風鈴草(フウリンソウ)がカンパヌラの商品名で売られているようである。色は紫、ピンク、白と淡く、うすい花弁で緑の葉と優しく涼し気な花をいけるのに向いている。随分沢山の花をつけるが、そのまま使っても暑苦しさのない花である。濃紺の花器にいけて庭の羊歯をそえてみたが、他に竹篭やガラス器にもよくあうだろう。この頁でカンバヌラは白、ピンク、紫の三色を用いたが白を中心色としているので色の移り変りがやわらかくて自然である。ζの花は各色を集めて、かたまりにしていけても大変美しい。あわい夢のような色調になる。一本の茎に沢山の花をつけるので五本もあれば充分大きな花にいけられる。娘の桜子も今の所こんな花が大変好きなようである。七月の柁で色調の淡い美しさのあるものに泡盛草(アワモリソウ)がある。乙の花は日本から白花がヨーロッパに渡り、色調が豊かになり、アスチルベとして里帰りしている。各色をまぜあわせていけてカンパヌラとは違った感じの美しさがある。淡色の花の使い方楓の雑感③ 楓スタガザーノレ(カットグラス)-i 10

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