テキスト1981
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乙ばのがまずみ(小葉鎌酸実)真流し政福色深鉢植物名というのも調べるのが大変厄介なものである。こまかく調べるほど分からなくなってしまい時間ばかりかかって結局正確な植物名が見付からない。乙のガマズミも最初に野生の梨の一一柑と伝えられて植物図鑑を何冊も調べたが梨の種属には見つからない。やはりガマズミかと調べてみたがふつうのガマズミとも少し違っているようで多分コパノガマズミであろうと思われる。一般には両方を区別して呼んでいないようであるが、よく調べると少し違いが分かる。大ざっぱな区別だけでよいとは思っていても疑問をもち山したら、きりがないものである。ガマズミは柔軟性がありしかも強靭で折れにくいので道具の一納によく伎われている。地方によっては鎌の柄にしたりするのでカマツカともよばれている。スイカズラ科の植物である。いかにも山から切って来たという感じの枝ぶりなので枝葉は整理しすぎると強さが失われるから少し手荒いいけ方にした。真の枝は右の方にかぶせ気味に真流しにとったので留は横長に張り出さず、前の方に叩佃ほど張り出し、葉のかたまりで上の真をひきたたせるようにした。真を右にかぶり気味にいけているので副は少し大きくしないと右にかたむいたようないけ上がりになる。花器は濃褐色K金の細い条がはいって少し渋味もある。乙んな花は最初に枝ぶりをよく眺めて枝取りの決心がついたら、一気に仕上げるのがよい。ど乙を生かしたいか、それは人さまざまである。注ーーーガマズミの語源はズミを酸っぱい実とすればガマは鎌で、材を鎌の柄にしたからであろうといわれている。昔から人々の生活K深いむすびつきがあった植物である。6

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