テキスト1981
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株分け生花主株縞太蘭(しまふとい)子株(乙うほね)緑紬角型水盤るυその際葉のえらび方としては、太蘭は蘭(イグサ)という字を用いているので畳表(タタミオモテ)にする薗とまぎらわしい。太閣はカヤツリグサ科に属し蘭の方はイグサ科の植物である。蘭は畳の表になり、太蘭は席(ムシロ)の材料になる。用途が似ているのでそう命名されたのであろう。又つくもとも呼ばれていて、九十九、或は江浦草という字があてられている。池などの浅い所K群生し高さは二m位になる。日本全国に見られるが、同じような姿をした、サンカクイ、カンガレイをあわせると世界各地の水辺に見られる植物である。だから世界各地の童話の絵などで蒲と一緒によく出てくる身近な植物なのである。ただし花として扱っているのは日本だけのようである。川骨は北海道から九州まで各地に分布し六月から八月にかけて開花する。古来立花、生花、盛花としていけられているが、水場げが悪いので稽古として用いるととがほとんどない花である。だがもし近くの池にでも川骨があるなら、是非一度はいけてほしい花であすぎる葉、茎や葉に傷のあるものはさけ、つやのよい青々した葉をえらび水揚げポンプで葉のすみずみまで薬液を注入する。古くからの薬液の処方もあるが簡単には酢酸をうすめた液でもよい。開葉を真、見越、副、胴、留に、巻葉を控に、花は真と留に用いている。盛期の花葉なら割合長時間楽しんで見るととが出来る。若葉や古水草の株分け骨7 J 11

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