テキスト1981
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ボケヤナギカキツバタ(白地銀模様と濃緑の対の角型花瓶)−つο枝ぶりや葉の形に変化が多いがとくに枝が長柳、桜、杜若となるといかにも都の春らしい。だがいけばなの春ということになると桜では色があわすぎて少しさびしい。木爪のような少し派手目な花の方が柳桜を絵にしたときの華やかさがあらわせる。柳で最も一般的なものはやはりとのぺlジの枝垂柳であろう。万葉集にも出ているぐらいで古くから日本に渡来しているが原産地は不明らしい。中国がその故郷だとも言われている。中央アジアのアフガニスタンでは並木として到ると乙ろに植えられているのは古く中国からシルクロードを通って伝わっていったものであろく垂直に垂れた六角柳u乙れは遣随使の小野妹子(おののいも乙)が帰朝の際持ち帰り、京都の六角堂に植えたものといわれている。西湖柳は六角柳ほど枝が長くならない。街路樹に多い。私達がいける柳の中で変ったものというとクロヤナ、ギがある。乙れは花の萄がとがって黒いので満開になるまでは花穂は真黒である。栽培された品種なのにその歴史もはっきりせず、どうして乙んなネコヤナギが出来たのかも確かでないそうだ。柳といえば長い枝にきまったものと思っているがタヵ、不イワヤナギやミヤマヤナギのように他面から直接穂や葉の生えたような、ほふく性のヤナギもある。一族のうちでの変りものはどとの世界にもあるものである。柳桜を...... 9

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