テキスト1981
43/156

チンU(三色すみれ)(土色変形花瓶)びあがっていくような感じの姿をしている。かわいい形である。もう一瓶パンジーと乙の葉をいけたのも写真にしたが、乙ちらの方が気に入ったので掲載するととにした。花器は下の方が明るい朱色。上の方は黒いガラス器である。花にも時代により好まれ方に違いはあるが、打世紀前半K突然発生したオランダのチューリップの栽培熱は異常なものであったらしい。現在でも西欧の辞典には「チューリップマニア」という語が残っているが、それはチューリップの球根が全国的な投機の対照となり「総督」という花弁花鳥の羽根状に筋の入った品種は、二車の小麦、四車の大麦、四頭の牡牛、三頭のブ夕、十二頭のヒツジ、大樽のブドウ酒二樽、ビール四樽、パタl二樽、千ポンドのチlズ、備付品の寝台一個、服一組と銀製コップ一個、合計二千五百フロリンが支払われたととや、うまく投機に成功したものは数ヶ月で家と馬車を持つ国内でも一流の人物になれたことが伝えられているからである。乙のぺlジのチューリップはオレンジ色がかった品種のもので、花器のくすんだ茶色と共にパンジーの黄と紫をよくひきたたせているの花器にいける場合その特徴をかくしてしまわないようにしたいが、あまり花器の形に乙だわりすぎるとかえって変な花になる乙とが多い。変った花型をいけたい場合あまり特異な形をしていない花器の方がいいのかも知れない。一瓶のいけばなに三ケ所も四ケ所も見せ所を作るとそれぞれの面白さをうち消してしまうのと同じ理由からそういえるのである。乙の花達は今日で写真にとって5日目、美しく咲きつづけている。二人の娘に評判の良い花である。変った形フ。、ソ:ンノ〈’3 ニL

元のページ  ../index.html#43

このブックを見る