テキスト1981
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じオFミ人主1ハJ耳γ−巴Hひょろ長いいけ花である。一本の鶏頭が二股に分かれ、ねじれて上でくっついている。花瓶の底に剣山を置いて鶏頭を立て、パンダの一本にも足をつけて直立させている。その前後にもパンダを配して花器の口もとをととのえている。パンダは戦前から使われていたようであるが青紫のロスチャイルディパンダ系統の聞はタイやビルマ原産のものが主になっており、日本でも栽培されているが、いけ花展用の色彩のすぐれたものはやはり原産地から直送されて来る。密林の中に育つ野生のパンダ・コアlナが代表的な切り花である。エルレ等は印畑位の花茎に直径以上の花が初輪ほどっき、それが何木もかたまって咲く姿は業晴らしいものであろう。そんな想像をめぐらせながら、いけ花展の花をいけていると、いつの間にか高価なパンダを十本も使っていることがある。花器白花瓶m佃黒雲草彼岸花赤カラジュlム花訴・ガラス深鉢黒雲草という名の花は植物辞典によると写真のような花でなく、葉も違った形をしていて雪の下科に属している。表紙にいけたものは、花、葉、茎の形から独市(ししうど)の類と思われる。色は黒っぽい紫色で茎も同色である。彼岸花との色の対比も美しく、カラジュlムは中心部が亦く周囲の緑が濃く白い斑点が散っているο彼岸花は拡三木、白三本を黒雲草の花の下、茎の問にかためて最後にカラジュlムをそえた。広い葉のものをいける時の注意としては、葉が同じ平面としてつながらないよう前後、上下の聞を充分あけてほしい。彼岸花とカラジュlムだけでも美しいが、黒雲草?をそえた事によって、少し変った感じがして興味深いいけ花になった。一両さは印佃位、そんなに大きないけ花ではないが、いけ花展の会場に置いても観賞に耐えるものではないかと思う。〈表紙の花ン〉ノ可タ。’日

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