テキスト1981
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るο他にもいけ花では一つの草木を藤棚も夏が過ぎると役目を果たしゃがて落葉する。藤がいけ花に再登場するのはその頃からである。花の優雅で華やかな感じを拭い去って枯淡な盗に変身しているυ又花や実だけではなく太い藤蔓も大きないけ花にはよく使われてい花の季節以外にも何通りにも分けて楽しんでいるものが多い。実のものをいける時は重量の配分をよく考えなければいけられない。小さな実でも数がふえると相当重くなるし、枝先に実のあるようなものを横に張り出すと挺子の原理が働いて花器の口に大きな重量がかかる。その代り重量の配分がうまくとれて花器の中心線上の低い位置に重心がおかれた場合は底の小さな花瓶でも少々押したぐらいでは倒れない。又見た目にも物理的に安定した形は美しく見えるυ蔓梅擬の横に長くはり出させた垂体の副の枝先が低すぎる時、枝先の実を五、六粒とってやるだけで5佃位は枝が上がる。乙の藤の生花ではそれ程考えなくてすむ乙とだが一般的な秋の実もののいけ方の参考として述べておく。藤三本、夏櫨の小枝一本、白竜胆(しろりんどう)二本でいけ上げている。真、副、胴が藤。留は夏櫨、控が白竜胆と配分している。三種いけではあるが時々とういうとりあわせで生花を楽しんでいただきたい。の生l哀艦夏白竜胆花器黒耳イナ花瓶6 イ~季

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