テキスト1980
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ニュlカンドニアというのは天国に一番近い島なのだそうである。島の人々も私達の暮らしとは違った豊かさと幸せを満喫してるように見える。南回帰線よりまだ少し南。日本から時聞にして8時間の距離。私の家族は夏は南、冬は北国を志向しているυ南太平洋というのは是非一度は行って見たい所である。色々調べた所、地中海クラブというのがニュlカレドニアにバカンス村を持っていて、家族で行っても大いに楽しめそうなので今夏はそれにきめたとホテルを予約した。先ず興味のあるのは何といっても南太平洋の島の植物?あるが本屋で探しても植物の分布に関した書物は全然見当らない。現地の植物園と主口子士都のヌlメアで本を探そうという事で旅出った。に着く。相憎の曇り空ではあるが南テル迄は主都のヌ|メアを通り抜けで印分程かかる。山道を走っている間人家は殆ど見当らない。ニヤウりという金宝樹に似た白い花を咲かせる樹が草原と山々を覆っている。所けの四国程の島である。根がトタン板なのがいかにも南太平洋の晶の町らしい。だがフランス人町と変らない雰囲気をもっているようである。ビーズ玉のノレンの下っうな店である。成田から8時間でトンツl夕空港の島らしい空港である。そ乙からホ々牧場があって馬や牛が少し居るだω分程でヌlメアの町に入る。屋の町らしく店内はニlスやモナコのているパ!なんかはサマセット・モlムの小説「雨」に描かれているよ町を抜けた所が目的地の地中海クラブのバカンス村、ホテル・シャトリl、ポインセチヤ等が満開のようー・ロワイヤルである。村のゲlトからもう精一杯の大歓迎。ホテルの人達だけでなく泊り客迄総出の歓迎を受けて面くらってしまう。早速ζのバカンス村での過どし方、遊び方の説明があったが何しろテニスコートがロ面、ヨットが却にウインドサーフィンが印、プール、アーチェリー、ピンポン、ヨガ、ブリッジの部屋、ディスコティクからカジノ迄ある。全く眠らないで楽しみたい位のバカンス村である。前は砂浜、水平線近くにはアメデ島の灯台や島が数多く眺められる。そして夜は南十字星が輝く。ブlゲンビリャ、ハイビスカス、チナlリップツである。空港からホテル迄の道中、ホテル近辺の海岸の雑草、山野の草や木、やはり日本とは植物相が異なる。竜舌蘭系の植物も高さ5m程の花茎が立ち花の後の肉芽が出来ている。小粒の緑色のくわいのような形をしている。色々な植物を標本として採集して来たが今植物辞典で名前をしらべている最中である。割An多種なのは豆科に属すると思われる草木で、エニシダのようなものをはじめ大きい豆の実、小さい豆の実のなるもの色々と自につく。乙のニュ!カレドニアは人口日万人、フランス人5万、原住民のメラネシア人5万、あとは日本系、中国系、インド系等だと記されている。小さい島ではあるがニッケル鉱の産出量は世界第3位であり大きな精練工場もある。古くその開発時代に日本からも技術者達が移り住んだので未だに日系人が相当数居るのだそうである。ホテルの前の海も本当に無色澄明である。底の白砂がそのまま白く見える。深さが3m位で少しコバルトグリーンがかつて見える。小魚が美しい。熱帯魚である。今はもうあまりいなくなったが私の子供の頃には紀州の白浜の海底でよく見た魚もおり大変なつかしく、子供達に昔の日本の海の魚の話をしてやったりもした。ヌlメアの水族館にノlチラスというのが居るが、乙れは私の子供の頃には、まれに内浜の海でも見るととが出来たものである。土地の漁師は蛸舟といってたが大きな巻貝の口から蛸のようなのが手を出して波のおだやかな海面を何匹か連らなって泳いでいたりした。いわゆるオーム員である。一日水平線上に見えるアメデ島に渡り灯台を見てのピクニックに出かける。初トン位のモーターボート・マリlD号、食料・ワイン他つみこみ出発、途中スコールに出合う。海上では雨にぬれると少々寒い。キャビンに入ってメラネシアの人達のギターとウクレレの唄を聞きながら皆でワインを飲む。このマリlD号の船長は若い時から世界中遊び廻った場句今はおとなしく乙の船でピクニックを旅行者にサービスしてるような人らしい。島まで2時間。サンゴ礁に固まれた小島。島の西寄りに白いアメデ灯台がある。パリのエッフェル塔はこの白塗りの鉄の灯台を造る技術を基に建てられたのだそうで当時ニッケルの産地ニュlカレドニアはフランスにとって大変大事な島であったに違いない。島での昼食に印佃位の鯛を6匹丸焼きにしている。ガラスの底の船でサンゴ礁の中をのぞいたり、りをしたりする聞に昼食になる。一同揃った所で桜子も腰袋をつけさせられてメラ、不シアの踊りを仕込まれる。船のメラ、不シア人達は唄もうまいし踊りも大したものだ。かれ泳ぎまわった後にはワインも料理も自分でも不思議な程のどを通りすぎて行く。食後は又泳ぐか裸でねそべるか皆好きなようにしている。海蛇が波打際まで縞の体の美しさを見せにやって来る。帰路はあれだけ遊んだのに一向疲れは感じない。くちばしと足の真赤なカモメが船について来る。はなが餌を投げてやると空中で見事にくちばしで受けとめる。間もなく南十字星が見える時刻である。以下次号素もぐ陽光に焼ニュl力レドニア素隆12

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