テキスト1980
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R最近、洋種の葉ものと椿を取合せて生花を活けることが度々あるのだが、意外に調和がよい。ふと考えると合いにくい材料と思われるのだが、生花に作ってみるとよく調子が合つのに照く。白椿も紅椿もよく調和する。写真の作品はアロカシア、紅色八重椿の二種だが、アロカシアは形がとりにくいので花軸にハリガネを挿し入れて形をととのえ、椿の柔軟な枝振りのものを添えて留と控に入れ生花を作ったが、糾々とした中に落貯きのある感じをみせている。これも―つの考案である。祥花も日本的な気品に融和する形がある。,u` 、。つtこ。 1一月の末から高松、岡山、律山へいけばなの小旅行をした。講習と生花展の旅行だった。高松では水仙が背高くのびて初花の若々しい材料を百本ばかりならべて生花を作った。さすがに暖かい地方の水仙は軸も太く柔かく、実に活けやすかったが、裏庭に栽培の水仙を切りとっただけあってのびのびとして、京部などでは見られない新鮮な感じがしてうらやましく息えたのだった。岡山市では斉藤紫水氏の花展が東山同際ホテルで開催され、高級なホテルの広間に陳列された作品約五十数瓶、いずれも優れた作品で高度の花展であったことは始しい限りであ沖山市は岡山駅より約二時間の伯備線の地力祁市である。数年前に行った印象とはすっかり発展して活動的な様子に慨いたが、高恩建築のホテル、百貨店なども整って見迅えるほど変っていた。延原さんの花展は文化センターの会楊に四十瓶を陳列して、桑原専炭流らしい自然趣味の花が多かったが、中々よい作品も多く出品され、この地方としてはすばらしい催しといえるだろう。帰り途に介敷へ立ち省る。月昭日だったので美術餡、民芸館も休館日で残念だったが、「コーヒー館」で久し振りに名品のウインナーコーヒーを味わうことが出来たのは幸せだった。津山はすごく寒いところだが、今年は比較的暖かく天候にも恵まれた好い一日だった。岡山駅の一番街はすばらしい地下街である。八重洲地下を真似ているのだろうが、その中の「白十字」の喫茶店は相変らず楽し四国・中国の旅専渓ー2紅椿と洋種の葉と»• R

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