テキスト1980
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白Uつはき(生花・右勝手)ひな祭の生花を二瓶乙のテキストに掲載したが、ひな低一小を象徴して小品の生花を右勝手(紅桃、白椿)、左勝手(白桃、紅椿)の二瓶を活けた。黒漆の薄板をしき、花鉄を置いて写真にとった。乙の花鉄は花の大きさと対比するために置いたもので別の意味はない。しかし、生花を活けその脇に花践を置くζとは、古い形式で、この生花を見てもらう人達に「との作品を活けた私の未熟な作品ですから、どうぞおなおし下さい。」という意味をもって花鉄を置くという、花道の礼式があって、十川い花道家達は乙れを守っていたものであった。また、席札は副の上座の方に置くことになっている。また、生花の右勝手の花、左勝手の花を左右にならべて飾るのを「対瓶の花」ついへい、といって、同じ花材の右勝手左勝手は「立の対瓶」といい、右の花は「桃・椿」、左の花は「悩、なたね」というように花材を変え、花形を同じに活けるのを「行の対瓶L、本齢、砂鉢などに活ける対瓶を「草の対瓶」という。今日ではほとんど行なわれる乙とは少ないが、古い花道の形式として知っておくととホ必要である。また、花掠に八分通り水を入れて活けはじめ、活け卜−げて静、あと二分の足し水をする、というのも一つの形式である作し花の場Anは「くばり本」を越すまで水を増す乙とになる。従って王式には「花盆」に北材、花は会みを入れて持ち出し、別の丸形の盆に水指にふきんを添えて円き、開花を始めるのが正しい礼式であるυ(副の方)雛祭といけばな紅桃② 7

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