テキスト1980
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盛花の中でも乙の花形は中々而白い。丸い水椛でも活けられるが、横長の狭い水盤には一層調和がよい。いつも思うのだがとの横長の水盤は盛花専用の花器であって普通の陶器とは迷って、陶芸家も力を入れて作らないし、高度のよい陶器が見あたらない。稽古用のお粗末なものしかないのが残念なのだが、迫々乙の系統の横長水盤のよいものを作らせたいと思っているοさて、活ける場合に少し調子のとりにくいとζろがあってむずかしい。自然に咲いている草花の様に立ち姿で横へならべて揃え、ζるυ特に草花が自然に咲くようなとに下部の足もとの処理に注意するととが大切であるu前方へ傾ける花形でなく、自然前方の腰もどの調子をよく形づくる乙とが大切で、その辺に考え方技巧を要す調子を心において、軽やかに明るく、やさしく美しい感じに作りあげるととろに特徴がある。当然、花葉の後方の空聞に注意して作らねばならぬので、その考え方がむずかしい。木ものでも若松、南天、栴のずわえ、など立体調の花材がよく、横枝の張った木もの、ひろがりのある草花は材料として用いにくい。並列花型(へいれっかけい)盛花の中に並列花型という花形がある。柿に狭く長い水盤υ乙の花器にはどうしても棋に長くひろげて活けるとよく調和するので、乙の花形を作るζとになる。花材を横列忙ならべるように活けて花器K調和させるのだが、「いけばなの四季」の本の中の特殊花形の中K解説してあるυその花形である。乙のぺ1ジの2作はその並列花型の盛花だが、。は若松、水仙、赤色パラを三種、前方へはあまり傾けず立体調にして並列させた花形、またOはムギ、赤色チューリップの二種を黒色水撤に入れて横長の花形を作っているυ花材をよく選んでそれに調和するものを活けることが大切だが、気分をかえてζんな怠匠的な盛花も中々面白い。" ⑨ 9 。

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