テキスト1980
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パラの実は頭のテッペンをくくった子供のようである。パラの木の先にちょこんとそんな姿でのつかっている。パラの花に乙んな実が出来るのかと妙な思いもするが、パラ科の植物の果実には桃、梅があり、果物の中心になっているがパラ科の御本尊のパラの実はいけて楽しむだけのものである。あっさりと単弁の白菊とピンクのパラととりあわせた。花器は薄茶色の焼きしめの水盤でおとなしく色んな花と調子があう。パラの実は高く目立たした方が自然でよい。パラの花は中段に配置し、下段を白菊でしめてまとめる。パラの花は後方で奥行をとる役目をはたしている。15 。

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