テキスト1980
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@万年青は毎年六月に花が咲き、そのときに株の中心に花を咲かせるが夏の季節になると実の中心をはずして若葉が生える。やがてはその葉が成長して葉株が秋の季節になってひろがる。十二月には青かった実も赤く色づくが、その姿はどっしりとした生命力を感じさせる。乙の写真の万年青の生花は真、立葉、見越、副、胴(つゅうけ葉)、風か乙い、留(流し葉)、総かとい控(実がこい)の九葉一果の花型であるが、実を、留、総かこいの古葉二枚の後にさし、真、立葉、副、刷などは隆々とした葉を用いたυ今年の夏に生えた新葉の趣きをあらわしている。又、見越にも古葉をさして良い。。水仙の生花をいけるとき、一番大切なζとは業組を美しく見せる技巧であるο乙の作品は青緑色の陶器の花瓶で真のくばり木をかける。花を入れる葉組は四枚組、柁を入れない葉組は三枚組であるυ真、胴、留に花を入れ、刷、控は三枚組の葉組を入れる。右勝手の花型で真の長い形に作つである。十二月の水仙なので花も低く、袴(白いかぶ)も低く初期の感覚を出す。十二月中旬頃で袴を一センチ程度水面より出す。9 。

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