テキスト1980
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7Q@毎年十・十一月号にはススキ、リがのっている。昨年ススキの方はオミナエシ、リンドウをとりあわせた盛花、生花Kはキプネギク。ホトトギス、、ダリアととりあわせた盛花、一昨年はススキとケイトウの小品。クリの方は昨年は白菊、一昨年(花材)やはずすすきも白菊をとりあわせた小品、中作にバンパスだけをあわせたのもある。ススキに穂の出る頃にはヒマワリの花も終りをつげる。そしてコスモスが庭に咲き始める。季節のうつりかわりをとらえた花である。ヒマワリの大輪は力強くて大作向きの花とい枯ひまわりえるが乙乙では軽やかに扱われている。花瓶は、グレイのおちついた色調。全体の配色で、特にコスモスのピンクがひきたつようになっている。見なれた庭の花も切りとっていけばなにすると、又別の表情をもつようになる。庭に枯れかかっているヒマワリもコスモスと一緒に花瓶にいけてみると過ぎた夏を美しく思い出させ、ススキがその感じを一層深めてくれるのである。とりあわせた人の心の中がのぞけるような花であ@乙のホトトギスは上璃社鵠草(じようろうほととぎす)上品な花である。崖などから垂れ下がり釣鎖状の黄色い花が下向きに咲く。他にヤマホトトギス、タイワンホトト、ギス、タマガワホトトギスとか日種類あり日本にはロ種自生するそうである。矢筈薄(ヤハズススキ)と黒い竹篭にいけ六角の家の床の間に飾っておいたが日持ちのする花である。ススキも切花用に栽培された品種はよくもってくれるので有難い。コスモスク。。名前通りの(花材)やはずすすきじようろうほととぎすは2本しか入れてないが葉に露をおススキの葉は古くからの秋草図や着物や工芸品の模様を思い出していただきたい。長い歴史をかけて完成された草花の絵模様は正確にしかも優美にそれぞれの特徴をとらえていて感心せずにはおられない。又いけばなの古図にも好きないけ方をしたものが見つかる。元禄年間のものだが大きな丸いふくべに大輸の茶巾菊と薄とをいけて露をふりかけておくようにと注意書をそえたものがある。葉が印枚位いけてあり菊は大輪のもの5輪、尾花いている所までえがかれている。雑然といけられたようでありながら見事ないけばなである。季節のうつりかわり@ @ 、z4

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