テキスト1980
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真紅の鶏頭、秋らしい花とはいうものの中々色、形ともにすっきりとした感じにいけ上げるのがむつかしい花である。秋の花m鶏頭素子・作細長いので、とめるのはむつかしい。左にはり出した三本に後でやや高い自の一木、前に倒すように「き出した一本、こしている。花器は白みの勝った灰色をしているので鶏頭の色とはよくあうのだが5本の鶏頭を形よくまの二本で鶏頭の持味を充分にひき出左側の鶏頭に対して右側のデッフェンパキアは小さい目の株をそのまま使っているが、乙れ位の分量をもって乙ないとつりあいがとれない。それにデッフェンパキアの白い斑点が鶏頭の強い赤を適度にやわらげている。強い感じの花を重苦しい感じをあたえずに、うまくまとめ上げた色の使い方の上手な素子のいけばなである。(花材)鶏頭・デッフェンパキア7 H

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