テキスト1979
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一、^一十本も並び立つというように、ブローニュの森やソー公園などで見られる。また一方、鉢植えの花についても同じことがいえる。日本でみる洋花の鉢植えは、平凡な鉢におきまりのようにまる<盛り上がる形に栽培された草花を、これが洋花の鉢植えの原型の様に植えられているのが一般的で、また、これが普通のように考えられているのだが、フランスことに。ハリ市の装飾用鉢飾りには、その植栽の仕方やその形に随分変化のあるものがあり、ちょうど日本のいけばなの様に左右長短を作り、上段下段の空閤、生花のような序破急そのままの、形を作って変化をつくっている。かと株もとを見ると、植え込みの洋種植物だったのをみて陀いたが、その技術のすばらしさは、東祥的な感覚までとり入れている点など、仝<咸心心したのだった。あるファッションの店に飾ってあったのを見て、いけばな花束やテープル飾りの花、その他いわゆる外国様式のフラワーデザインはローマ時代の古い絵画などの中に擾れたものがあって、感心させられるものがあるのだが、現在の日本の園芸技術から見るとき、と考えられる。刈り込みの造形技術などことに興味深く感じるのである。現在、日本の園芸は盛んであるが、日木園芸と外国様式の園芸が余りにも区別がありすぎ、また研究団体も日木植物と外国植物の差をつけすぎているのではないかと111心うのである。反省すべきものがあるのではないか(凡4)5@ 元の好みの花台で古い台である。右にさじぎぼうしの生花(9枚)を活け、左になでしこの小品生花を活けて配合を作った。二瓶飾りの生花である。C I・. の写貞)Cg,\ この合は「きれ迩いの台」という。先代家⑧ ‘ンャクヤクの生花は葉で花形を作るのが特徴になっている。この写真のように、真の裏(右方)と留の葉で花形を作っているのだが、たっぷりとした下梨で花形の調fをとり、留と前置の業の用い方など、特殊な技巧が必要である。

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