テキスト1979
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この花形を「中段留」の花形という。立花の花形から転じて、生花の場合にも左右にひろがりのある材料の場合、中央の部分「胴、前置、控」の前後にたっぷりと大きく、剖材を入れるのを、ちゅうだんとめはながた「中段留」という。モンステラフリージフ’ 黒褐色のガラス瓶に剣山を用い生花を活ける。モンステラを真、胴に二枚、留と控に紅色のフリージァを入れる。化花の花形だが明るい感じの花である。盛花と生花の中間ともいえる花形だが、時としてこのようなくだけた調子の花も面白い。生花としては真、胴、留の三態に作った花形である。フリージァの葉の使い方に技巧がある3楓6.ヽ, 中段留の花形→ 白椿この花形は全休中央部分の前後に副材を入れることになり、控より見越しの位骰へも副材が入って行く。したがってはば広いぼくもの材料へ、あしらいの花材を入れる形である。椿、さつき、大山蓮、なつはぜ、など低木かんぽく類の横ひろがりの材料、また菊、ためとも百合、しゃくやくの様にたっぷりとした花葉の材料が適当な花形である。すべてほくものの生花は足もとに太い樹幹を見せ、どっしりと強い細子をあらわすところに特徴がある。~-....

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