テキスト1979
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く行かないのが普通であるから、特別の場合は充分選択してA級の作品を長期間にわたってぽつほつ買い集めること、また練習用の花器はC級のものから、よく選択して買うようにするのがよい。中途半端な花器はいつしか嫌になることが多い。したがってB級の花器は買うのがむずかしい、ということになる。お値段でいうとA級は円程度)B級は級は(5千円から7千円程度)というのが一般的な常識であろう。さて、お花を習う皆さんが、家へ帰ってからどんな花器にお入れになっていらっしゃるか、ということは大変気になることなのです。家にある花器で、というのが普通なのだが、最近の瓶花盛花は花材も新しい感じのものが多く、色彩的にも明るい性質の材料が多くなっている関係から、必ずしも高級な花器でなくとも、新しく汚れていない花器、く見えるというわけにはいかない)に花を入れたいものである。(日常の食器は高級な陶器の古いものよりも、一般的な新鮮なものの方が好ましい)というのと同じです。また、一般的にいってお稽古用として必要な花器は「壷1、コンポート様式の花器ー、小型水盤ー、小品花器1これが最低限度に必要な花器です。おけいこの花器(陶器だったら拭えば新し(10万(2.3万円程度)」C3(作品解説)R猫柳R松デンドロビトルコ青の陶器、手つきのギリシャ瓶の形を模した花器である。猫柳と洋蘭の二稲を活ける。(デンドロビューム)淡紅色と紫紅色の二本の洋蘭の花が銀色の猫柳と色彩的に美しく、花器との取合せもよい。この場合、葉ものをつけず花の色と花器の色の対照によって調和を考えているのだが、単純にして強い色調の配合といえる。花器の口もとまで見えるように明るい感覚の瓶花であって、猫柳も数少なく入れて、その線の美しい用い方と流麗な花形に特徴のある形といえる。ユーカリおまつ、白色バラ5本、ユーカリの三種の瓶花である。掲色腰高花瓶にユーカリの枝を左右前に垂れさせて中間高く純白のバラを入れたが、白いパラがこの瓶花を明るく見せている。松とバラだけでもよいのだが、ユーカリを加えた配合に考案がある。緑色系統の材料に白色の花は清楚な感じがあり、品格のよさを感じさせる。どの瓶花の場合もそうだが、上方にひろがりのある花形には、花器の下張りの形のものが安定して見える。花材による枝葉の空間も形をよくしている。ュームノゞ@

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