テキスト1979
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きo.速牡丹、寒菊などというと、いかにいつしか椿の花を見る。白椿に紅つばも冬だなと思うのです。晩秋の感じを深くするのですが、木の実の風雅、黄ばんだ葉と紅葉の山木など今年はおくれている状態であって、美しい紅葉がみられないというのも今年の特徴です。とにかく、11月に入ると季節的に仕花材料も変ってくるのが例年の調子であって、面白いいけばなが作れるこのごろだと思います。したが、この12月号テキストには瓶花盛花に重点をおいて編集しました。秋の花材には洋花が少なく、日木種の自然趣味のものが多いというのが一般的ですが、ことに木の実の風雅、野趣の多い花材を仙うことが多いのです。の花をあつめて活ける瓶花盛花など、一屈、季節感を深くあらわすものと111心います。初冬の花としてそんな特徴のあるいけばなを活けたいと息うのです。11月に入るといけばなに活ける材料も返り咲きの桜がまっ白の花を咲かせ、先月号には生花の作品を多く掲叔しま枯れすがれた花の雅趣や、早咲きの冬専渓秋より冬ヘ毎月1回発行ァロカ、ンアノゞラ桑原専慶流キキョウキキョウの紫の花1本が色彩的に美しい。編集発行京都市中京区六角通烏丸西入桑原専慶流家元1979年12月発行No. 198 しヽけばな

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