テキスト1979
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ナルコユリキキョウ③ R友禅菊(ゆうぜんぎく)とはやさしい名である。宮崎友禅斉という元禄時代の画家が創始した手描閃案のきものにある、絵の様な菊というところからきた名であろう。この三種を取合わせて盛花に活ける。掲色の長方型の水盤。小形の浅い水盤だが、この三種の花材が自然趣味の風雅な感じをもっているので秋草のやさしさ、というそんな情緒をあらわすのに、こんな配合を考えてみた。左右の水面を少しすかせて足もとを美しく見せる様にした。オミナェシケイトウ白花の友禅菊と紫ききょう、なるこゆりの葉ホトトギスR民芸屋で買ってきた野菜篭を花器にする。篭に緑色が残っていていかにも新鮮な感じがする。オミナェシは野生の花で花軸も黄ばんでいて深い秋を感じさせる。けいとうの紅色三本。前後に奥深く入れ、前方左右にホトトギスを五本さし添えた。秋草を取合せた篭の投入れ花だが、趣味として軽やかに風雅なもち味の花といえるだろう。この写真では分星が少し多く感じられ右方の二本のホトトギスが重たく見えるのだが、実際の作品では、それほどにも感じられない。.. R:: "!.., ,,; . ピ・≪ ふ6友均禅!菊t

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