テキスト1979
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⑧ Rなんてんに紅色の百合を添えて活ける。キンシナンテンという、早生のナンテンで小さい葉がつき実つきのものはない。少し曲りのあるものを選んで三木、朱色の百合を添えて配色をとる>掲色の陶器には中筒が入っている。10月下旬より咲く「返りばな」の桜である。寒桜(かんざくら)という。晩秋の生花の材料として好ましいものである。長円形の水盤に穴のある花留具を使って、曲線のある「草の花形」に活ける。水盤の生花は水ぎわを低く作るのが普通だが、株もとをしっかり―つにまとめ技巧的に作り上げることが大切である。の菊、又は紅椿が謁和がよい。十一月も末になって紅葉のある寒桜はまことに風雅であり、早咲きの水仙を取合せるのも美しい。る。地板は水盤、ことに土器風の花器によく調和するし、ことに自然趣味の風雅な花材に一脳よく調和する。大型のどっしりした花形に落粋があって好ましい。副材をつけてもよく、この場合は黄色この作品には地板(ぢいた)を用いてあRR フランクフルトの脱店街で見かけたウィンドウの花。ヨーロッパで見るいけばなの形は大体この様式のものが多い。草花鉢ものには変わった形のものがあるのに生花となると意外に平凡である。ウィンドウのいけばな15

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