テキスト1979
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ドイツ・マインツよりアムステルダムへやー①私達の船はラインの流れをゆるやかに下って、がて「ローレライ」の断崖に近づいてゆく。船内ではローレライの歌「なじかは知らねど心わびて」を演奏する。全くやっと来た、という感じがするのである。ひろくゆるやかに流れる左の丘、右の山頂には数百年の歴史をもつ城郭が聟え立ち、王族の歴史のあとをしのばせるのである。次々と古城を送り迎えゆくうちに、やがて船はラインの本流よりわかれて、ルダムーライン運河の水門につく。ここから本流はロッテルダムに流れ、アムスヘは運河づたいに進むことアムステ3 になる。②運河の左右の田園は水副より低く広茫として水平線にかすんでいる。遠く近くに放し飼いの牛の群れが見えて、その静かなオランダの風景の中に入って行くのである。③この船はドイツのマインツよりアムステルダムまでの遊覧船であって船中二泊、三日間の乗船である。高級ホテルと同様の設備であって、約百人の乗客は日本の旅客からョーロになってにぎやかな交歓の団体旅行であった。ッパ、アメリカなどの人達が一緒ラインの旅12

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